今日は、カカト近くの足裏に痛みがある高校生がきました。痛みの部位や徒手検査から「足底腱膜炎」と推測されます。

カカトの骨(踵骨)に足底腱膜が付着する付近ですと「足底腱膜付着部炎」といいますが、ひとまとめにして「足底腱膜炎」という場合もあります。
ちなみに、「足底筋膜炎」と言う方が多いですが「足底腱膜炎」が正しいです。

ほとんどがランなどの走るスポーツで発症します。急なストップをハードに繰り返すテニス、バスケットボール、剣道などでもよく起こります。

今回の患者さんは高校部活のバスケットボール選手でした。

どうして痛むの?

足底腱膜の微細な損傷による慢性炎症により、線維化と瘢痕化を起こした足底腱膜に繰り返し力が加わり痛みを生じます。痛みが長期化している人は、損傷部位が線維化・瘢痕化して“しこり”として触知することも多いです。

日常生活レベルで足裏に痛みがなくなるまで運動を控えることが必要になるのですが、ライバルに後れをとりたくない等の理由で、なかなか休めないという選手が多いです。

痛みをとるにはスポーツ外傷の原則として、安静(Rest)が基本となります。

医療機関や整骨院では、炎症部位の張力を下げるために足底のアーチサポートのためのインソールが処方されることが多いです。その一方で、痛みの部位にインソールが当たって逆に痛くて使えない例も多いです。
足底腱膜炎において、足底アーチのサポートは必須の要素ですが、痛くて使えないのでは意味がありません。

以下のような症状で困っている人への、あまね療整院での施術を紹介していきます。

  • インソールを処方してもらったがなかなか治らない
  • インソールが当たって痛くて使えない
  • テーピングが効かない

整形外科で骨の出っ張りがあるといわれた方、かなり長期化している方

痛みが出てから、日が浅い方も長期化するとこういうことが起きてくるというのを知っておいてほしいので読み飛ばさず読んでください。
長期化している人には、整形外科でレントゲンを撮ってきてもらう場合もあります。そうすると、カカト付近に白い出っ張りが写っている人も多いです。

骨棘(こつきょく)の痛みの原因を説明するとき、「トゲのような骨の出っ張りが刺激するから」という先生が多いのですが、実際にはそうではありません。
骨棘(こつきょく)があっても痛まない例はたくさんあるし、骨棘があるほうの足は痛くなくて、骨棘がないほうの足の方が痛いという例さえあります。

骨棘(こつきょく)という骨のトゲの圧迫ではなく、痛みは、付着する腱の微細断裂の修復過程で本来の腱の組織とは違う組織に変化してしまうメタプラジア(化生)が真の原因です。

これを知っているか否かで一歩踏み込んだ施術を行えるか、一般的な施術になるか、施術の内容も変わってきます。

先進的な軟部組織治療IASTM

足底腱膜炎の瘢痕組織は自然に消失するのを待つのが一般的ですが、長期化している場合には一度壊して組織を再構築させます。言い方は悪いですけど、良い意味で一度壊します。

一度メタプラジアしてしまったものは、そのまま治っているようなものですので、一度壊して再構築しないとなかなか治癒しにくいのです。壊すといっても叩いたり、殴ったりするわけではありませんので安心してください。

足裏の施術は手で行うこともあるのですが、圧が足りないので、IASTMツールを使うことが多いです。IASTMツールとは、いわゆる中医学で使う「カッサ」を医療用にしたものです。

あまね療整院ではアメリカFDA承認の医療用カッサを用いて瘢痕組織の施術を行います。

IASTMテクニックとは

Instrument Assistant Soft Tissue Mobilization Techniqueの略で、近年欧米にて軟部組織治療の主流テクニックのひとつとして行われている医療用カッサを使用したテクニックです。

筋膜リリースに使うことが多いですが、長期化している人は、瘢痕化、線維化が進んでいるのでこのような損傷部位を医療用カッサで刺激して再構築していきます。施術の痛みが下がったころに来ていただきカッサで再構築、また施術の痛み下がった頃に来ていただき再構築、また施術の痛みが消えた頃に来ていただき再構築・・・を繰り返します。

そうすると、瘢痕組織になって長期間慢性の痛みを出していた箇所は、いままで以上のスピードで回復していくことが多いです。

あまね療整院では、手術、怪我、筋肉の酷使によってもたらされた癒着および瘢痕化の効果的な治療を支援するツールとして米国Smart Tools Plus LLCが開発したIASTMツール『SMART Tools』を導入しています。

担当施術者は「SMART Tools 認定資格」を取得しています。
※ 医療系国家資格保有者のみ取得可能な治療法です。

About SMART Tools

米国SMART Toolsのホームページ

足底腱膜炎の痛みを下げるテーピング

インソール(足底板)が合わない人には、足底腱膜炎などの痛みで、ものすごく楽になるテーピングがあります。足裏のテーピングは、キネシオテープでは「熊手テープ」が有名ですが、痛みが強い時期にこの熊手テープは役不足なんです。痛みが強い時期には、足底サポート力のあるテーピングが必要となってきます。キネシオテープと併用する場合もあります。

インソールが当たって痛いとうことは無いけど、いま一歩良くならないという場合はインソールのサポート不足もありますので、このテーピングを併用します。

足底腱膜炎は安静が原則ですが、どうしても試合に出たい、大会に出たいという場合は、無理は大会の時だけという条件付きでこのテーピングを施行します。痛みのある市民ランナーがマラソンを完走できたとか、痛みのある古武術の選手が試合で踏みこんでも痛くなかったという実績があります。

足裏の痛みでお悩みの方は一度お越しください。